◎サマーウォーズ(映画)

昼まで梅田で用事があって,そのあと見てきました.
一言で言うと「凄かった」の一言で,これ以上言葉にするとその感情がウソになるんじゃないのかな,と思うくらい.それだけ大切にしたい,「凄い」という感想でした.
ただまぁやっぱりそうして風化させてしまうのもまた惜しいので,ウソになってもいいのでなんとか言葉に残して生きたいと思いますが.


まずは「家族の力は凄い」,それを全力投球で見ているヒトにぶつけるために全力で演出してるなぁ,という.
そんなところで.
おばあちゃんが亡くなったあたりからの,息をつかせない展開はこちらに時間の経つのを忘れさせたものでは有りまして.映画が終るのがイヤ,というのは恐らく時かけのときにも思わなかったことでありまして.
あと,なんだかんだで家族のほとんどに見せ場があったんだよなぁ.まぁ中高生3人とわびすけおじさんとばあちゃんの活躍が多めではあったものの.しかしそれだけでは済ませないのよなぁと.


あとは,結局舞台は途中から長野の上田からまったく動いていない(1回連れて行かれそうになりましたが)ところも「結局のところ家族は1つである」というのを際立たせることになってたんだろうなぁとも.
コンピューターでやり取りできる世の中であるのに,特に主人公の子とわびすけおじさんにとっては「物理的な距離=精神的な距離」であるかのような見せ方がそれを助けてもいたのだろうなぁと.


あと,「予告編で損している」のはそうだなぁ.なんかアレだけ見ると空寒いもの.
きちんとお膳立てしての「よろしくお願いします」を始めの叫ぶシーンなのであって,あそこだけ見せられてもなんともかんともですよ.
公開中に時間が取れたら,もう1度見に行きたいですけど,無理かなぁ….


あとまぁ,なんとか就職する前に田舎の祖父祖母には会いに行かないとダメですね.そう思わせてくれるような映画でした.単純に「大きな枠での家族」はあるだけでもう素敵だなと.贅を言えば今一度いとこ同士で集まりたいですけどね.それだけの「動かす力」のある映画だとは思いました.いいわ家族.いいわ夏休み.


余談として:
今日はたまたま秋めいた気候になっていて,どうやら最高30度・最低20度切りになるような感じの日だったのですが,それがたまたま「夏の終わり」を示唆する感じのクライマックスと一致をみて,(映画とのシンクロで)非常に心地よい感じを覚えましたよと.


余談:
あぁそうか.「少年少女の成長物語」としてどうか,という見方もあるのか,と
http://abita.blog7.fc2.com/blog-entry-208.html なんかを見て.
これについては,
「別にそれがこの映画のテーマでもないんじゃないの」とは思います.普通に.
「男の子が,大きな家族(とその象徴たる大御婆ちゃん)に出会って,その素晴らしさを知る」というのがテーマで,それを伝えきることに尽力しているように,自分には見えるのですけど.
まぁなんだろう,映画・アニメ読解のベテラン様のほうが多分「正確」な見方を出来てるんだろうとは思うんで,自分の感想なんてアレですけど.アレ.
んだから,主人公ヒロインの「スペック(精神的な成長)」がどうというよりも,「家族の中の位置の変化」こそが重要であるのではないのかなと,そんなことを思います.